注文方法
FXでは一口に注文と言っても、数々の注文方法があります。
基本的な注文方法は以下の3つに大別されます。
- 成行注文
- 指値
- 逆指値注文
この3種類から順に説明いたします。
1.成行注文(マーケット注文)
成行注文は、現在のレートで注文を出す方法のことです。
価格を指定せず、すぐに注文を成立させたい時に使います。
ただし、「スリッページが生じる」※又は「滑る」と言われる現象が起きます。
※「スリッページ」とは、注文したときの金額と、売買確定時の金額に差が生じることです。
注文がFX会社のサーバーに届くまでの間に、レートが変動するのでどうしてもこの現象は起きます。
スリッページ対策の派生注文として「ストリーミング注文」という方法があります。
これは許容できるスリッページ幅をあらかじめ指定しておける方法です。
が、値動きが激しくスリッページが多いと中々に注文が成立しなくなるリスクがあります。
2.指値注文
あらかじめ希望する価格を指定しておく注文方法です。
自分にとって有利な相場を想定して出しておく事が出来ます。
たとえば「〇〇円以下になったら買い注文」や「〇〇円以上で売り注文」と注文を先に出して、取引成立を待ちます。
メリットとして、チャートを長時間見れない場合でも注文が成立可能なことがあります。
デメリットとして、指定価格にならない場合、中々売買成立しないことがあります。
有利かつ円滑に利益をコツコツ積み上げやすい注文方法なので、扱いに慣れておくことをオススメします。
3.逆指値注文
こちらも指値注文と同じく、あらかじめ希望する価格を指定しておく注文方法です。
指値注文とは逆に、自分にとって不利な相場を想定して出しておく注文です。
こちらは、「〇〇以上になったら買う」「〇〇以下になったら売る」と設定します。
これにより、思わぬ方向へ相場が動いた場合損切り※出来ます。
(※損切りとは、自分で持っているマイナスのポジションを決済してリスク軽減することです。)
リスク回避のために非常に重要度の高い注文方法なので、ぜひ覚えておきましょう。
また、これら3つを組み合わせた以下の派生の注文方法があります。
- OCO注文
- IFD注文
- IFO注文
こちら3つも今回紹介します。 派生と聞くと難しそうですが、先の3つを押さえてれば簡単ですのでご安心を!
1.OCO注文
2つの注文(指値、逆指値)を同時に出し、片方成立すると、もう一方はキャンセルされる注文方法です。
指値と逆指値を組み合わせたタイプの注文で、相場がどう動くか分からない時に有効です。
ただしこの注文方法は一方が成立すると、もう片方はキャンセルになってしまう性質上、利確や損切り後に逆向きに大きな価格変動があった場合にトレンドに乗れなくなってしまう可能性も秘めています。
2.IFD(イフダン)注文
イフダンは、いくらで買う(売る)という新規の注文と同時に、その新規注文が成立した場合いくらで売る(買う)という決済のレートを同時に指定可能な注文です。
1回で2つの注文を発注できる特性上、あまり取引画面を見ていられない人にも向いている注文です。
たとえば110円で買いの指値注文をします。
この注文が成立時に、115円の売りの指値注文を指定して出せるようになるのです。
利点は安定した収益とリスク管理が出来ることです。
一方OCO注文と同様にトレンドに乗りづらい点があります。
3.IFO注文
IFO注文は、IFDとOCOを組み合わせた注文方法です。新規注文と決済注文を同時に出す形式が特徴です。
損失のリスクを大幅に減らす注文として有効です。
決済のレートを二つ指定できるので、利益が出る時はこのレートで決済、損が出てしまう時はこのレートで決済、と同時に指定可能です。
これはたとえば110円で買いの指値注文を出します。
この注文が成立すると
- 118円で売り指値
- 108円で売り逆指値
の2つが注文状態になります。どちらかが成立した時、片方は注文キャンセルになります。
このように注文と言えど全く違う戦略です。
- どの注文が今の相場に適しているか?
- リスク管理に結びつくか?
慎重に考えて、その都度注文方法を吟味しましょう。