「強制ロスカット」について分かりやすく解説!

FXでトレードする際に絶対に避けたいのが「強制ロスカット」です。大きな相場の変動などにより、「強制ロスカットになり資金が溶けた」と言う話はよく聞く話ではないでしょうか?今回は、FXトレードで絶対に避けたい「強制ロスカット」について分かりやすく解説していきたいと思います。

強制ロスカットとは?

「強制ロスカット」とは、通貨ペアを保有してトレードしている最中に含み損が一定の水準に達した場合に強制的に決済されてしまう事を強制ロスカットと言います。買いポジションを保有していれば強制的に売り注文、売りポジションを保有していれば強制的に買い注文が入り決済されます。この強制ロスカットは、2009年に金商業等府令(金融商品取引業に関する内閣府令)が改正されて投資家保護の観点から FX業者にロスカット・ルールの整備と遵守が法律で義務付けられているFX取引ルールです。FX取引では、予想外の相場の変動が起こる場合がある為、トレーダーが大きな損失を被るのを防ぐために作られた安全装置(ルール)なのです。

どんな時に強制ロスカットされるのか?

では、どんな時に強制ロスカットが発生するのか解説しましょう。先ほどロスカットは「含み損が一定の水準に達した場合」に発生すると言いましたね。この一定の水準となるのが「証拠金維持率」と言われるものです。FX会社により異なりますが、この証拠金維持率が100%に達すると強制ロスカットされる会社もあれば50%に達したら強制ロスカットになる会社もあります。このルールはFX会社により異なりますので、取引している会社が何%でロスカットになるのか?知らない方は必ず調べましょう。

強制ロスカットの計算とは?

では、証拠金維持率って何?と言う方もいると思うので証拠金維持率の計算方法を解説します。FXトレードを行う場合には必ず証拠金が必要になります。この証拠金とはFX取引用を行う上で必要な担保です。証拠金には2つ種類があります。
「必要証拠金」と「有効証拠金」です。

「必要証拠金」は、通貨ペア取引用の証拠金(担保)です。これは、レバレッジと関連しますが国内FXだと最大レバレッジ25倍です。通常1ドル=100円の時に1万ドル分ドルを購入する場合、日本円で100万円必要になりますよね。しかし、FX取引では、100万円は必要なく4万円で取引出来るのです。レバレッジ25倍と言うのは取引金額(100万円)の1/25のお金で取引できると言う意味なのです。100万円を25で割ると、40,000円と言うわけです。この40,000円の事を必要証拠金と言います。

「有効証拠金」は、FX会社に作った自分の口座に入っているお金(FX会社に預けている担保)を有効証拠金と言います。FX会社に口座開設して取引用に100万円入れたとします。この100万円が有効証拠金です。この100万円で取引して10万の含み益が出ているとします、その場合110万円が有効証拠金です。取引中の含み損益も反映されるので取引中の有効証拠金は常に変動していきます。

ここ迄で、証拠金がどんなお金か?と言うのはご理解頂けたと思います。では、いよいよ「証拠金維持率」の計算について説明します。証拠金維持率は下記の公式で求められます。

証拠金維持率(%)=有効証拠金(口座に入ってる担保)÷必要証拠金(通貨ペア取引用の担保)×100

先ほどの必要証拠金で説明した例をこの公式に当てはめると
1ドル=105円、レバレッジ25倍、「買い」で10万ドルの取引を行う為に自分の口座に100万円を入れたとします。この場合の、有効証拠金は100万円で必要証拠金は42万円になるので

[有効証拠金:100万円]÷[必要証拠金:42万円]×100=[証拠金維持率:約238%]

証拠金維持率100%で強制ロスカットになるF X会社の場合、100万円ある有効証拠金が42万円になった時すなわち、1ドル=105円が、1ドル99.2円になった時にロスカットとなります。

証拠金維持率について理解は深まりましたでしょうか?この証拠金維持率は、ほぼどこのFX会社のアプリでもリアルタイムに表示されますのでトレードする際は確認しながらトレードするようにしましょう。

強制ロスカットで借金?

この強制ロスカットは、投資家の資産を守る為の安全装置(ルール)であると言うのは、もうご理解頂けていると思います。しかし、相場は要人発言や各国の重要な指標が発表された際に予想外の値動きをするときがあります。その時の変動幅が瞬間的に大きい場合、強制ロスカットの発動が追いつけずに、ロスカットされるはずだった水準を大きく飛び越えて決済されてしまい、予想外の損失を負ってしまうケースがあります。証拠金以上のマイナスが発生した場合には、当然ですがFX会社から損失分を請求される事になりますので、その場合は借金を背負う事になります。特に現在の世界情勢は、コロナウィルスなどにより、今までに経験した事のない無い事が行っていますから、プラスにもマイナスにも大きく変動する可能性が高く、相場の予想外の値動きも発生しやすい状況ですので、強制ロスカットにならない為の対策や勉強をしておく必要があると言えます。

強制ロスカットにならない為には?

では、強制ロスカットにならないようにするには、どのような対策や取り組み、そして心構えをしておけば良いのでしょうか?それには「資金管理」が非常に重要になって来ます。一言で資金管理と言っても非常に内容の濃い話になってしまうので、資金管理する上で重要なポイントをいくつかピックアップしてみます。

有効証拠金を多めにしておく
「有効証拠金=FX口座に入っているお金」でしたね。強制ロスカットを避けるには証拠金維持率を水準以上に保っていればロスカットされない訳です。有効証拠金が潤沢に入っていればロスカットされる可能性は、かなり低くなります。

レバレッジをかけ過ぎない
日本国内のF X会社で取引する際には、レバレッジを最大25倍までかけることが出来ます。先の例でもお伝えした通り、25倍のレバレッジをかけると言うことは、1ドル=100円の時、1万ドルの取引をすると、日本円で100万円必要になりますが、100万円の1/25の金額4万円で取引が可能になると言う、FXの魅力的な仕組みなのです。これは、自分が思った方向に相場が動き利益が出た時には、とても有り難い仕組みなのですが、自分が思ったのと逆に相場が動いてしまい損失が出てしまった時には、大きな損失につながる事にもなります。自分の資金(有効証拠金)とレバレッジのバランスを考えて取引しないと強制ロスカットの可能性が高まります。

ロットを上げ過ぎない
FX取引する際には必ず「ロット」を指定します。このロットは、FXでは多くの会社が、1ロット=10,000通貨で取引されます。1ロット=10,000通貨と言うことは、0.1ロット=1,000通貨になります。このロットと言う単位がないと・・・買いや売りを入れる際に、桁数の多い数字を入れていると0が一つ少なかった等のミスが出てしまします。ミス発注は大きな損失につながるので、「ロット」と言う単位を作ってミスの起きにくいようにしているわけです。口座に有効証拠金が100万円入っているとしましょう。ドル円の通貨ペアで、1ドル=100円の時に、レバレッジ25倍で、1ロット(10,000通貨)で取引したい時は、必要証拠金は40万円必要になります。口座に100万円ですから残り60万円での取引となります。この場合の証拠金維持率は250%です。しかしこれを、0.1ロットで取引する場合には、必要証拠金は4万円です。口座に100万円ですから96万円での取引となります。この場合の証拠金維持率は、2500%になります。このように、1取引のロットの設定次第で大きく口座にある資金や、証拠金維持率が変わってきます。自分の資金を考えてどこまでリスクを取るべきか?を考えてロットを指定しないと強制ロスカットの可能性が高まります。

まだまだ資金管理という視点で押さえておかないといけない事はありますが、上記のようなポイントを複合的に考えてリスクを抑える必要があると言えます。

まとめ

強制ロスカットについていかがでしたでしょうか?FXをやる上では強制ロスカットは避けなければなりませんし、ロスカットにならないような対策を行っていなければなりません。頭では理解出来ているのですが、いざ、トレードを行ってポジションを持つと、ついつい熱くなってしまい損切り出来ずに、ズルズルと損失を拡大してしまうケースがあります。トレードする際には、資金管理を意識して余裕のあるトレードが出来る様に行って行きましょう。
・強制ロスカットは、法で決められた投資家を守るためのルール
・強制ロスカットは、証拠金維持率が一定水準を下回ると行われる
・強制ロスカットが発動される、証拠金維持率の水準は、FX会社により異なる
・証拠金にも2種類ある事を理解する
・強制ロスカットにならないようにする為には、資金管理が重要
・有効証拠金、レバレッジ、ロットを複合的に考えてリスクを抑える