海外FXと国内FXは何が違う? 海外FXのメリットとデメリットを解説!

海外FXとは、外国の事業者が提供している外国為替証拠金取引のことです。国内FXは金融庁の規制や指導に沿って運営されていますが、海外FXは管轄外となっており、サービス内容にも大きな違いが見られます。

海外FXと国内FXの違い

海外FXと国内FXにおける主な違いとしては、①レバレッジの倍率、②スプレッド(売値:BIDと買値:ASKの差額)の決まり方、③ツールの内容、④ゼロカットシステムの有無、⑤投資家保護の体制−−といった5つのポイントが挙げられます。順を追って説明していきましょう。
①レバレッジの倍率
国内FXは金融庁の規制によって、個人名義の口座は最大25倍、法人名義の口座は最大に100倍までにレバレッジの倍率が制限されています。しかし、海外FXは規制の対象外で、数百倍や数千倍といったレバレッジをかけることが可能です。
②スプレッド(売値:BIDと買値:ASKの差額)の決まり方
顧客からの注文の取り次ぎ形式が異なることから、スプレッドの決まり方にも違いがあります。国内FXの大半は、DD(Dealing Desk)方式を採用しており、顧客からの注文に自社内のディーラー(ディーリングデスク)がいったん応じ、インターバンク市場のカバー先金融機関と取引を行って外貨の調達を行っています。

このDD方式で顧客に提示されるレートは、FX会社が独自に定めたもので、インターバンク市場とやりとりされているレートとは異なります。同方式を採用している国内FXの多くはスプレッドを極めて狭く設定し、顧客にその点を訴求しています。さらに、インターバンク市場におけるスプレッドはつねに変動していますが、国内FXの多くは「原則固定」といったサービスも実施しています。

これに対し、海外FXのほとんどはNDD (None Dealing Desk)方式を採用しています。顧客からの注文をインターバンク市場に直接仲介し、複数のカバー先金融機関の中で最もレートも選びます。そして、それに自らの手数料分を上乗せしたレートで顧客の注文を約定させます。

そのため、海外FXではスプレッドがつねに変動します。また、国内FXと比較するとスプレッドの幅が広めになるケースが多いようです。
③ツールの内容
ツールについては、各社が独自のツールやスマートフォン向けアプリの提供に凌ぎを削っている国内FXと比較すれば、海外FXのそれらはそこまで充実した内容になっていないのが実情でしょう。ただし、MT4についてはもともと海外で誕生したツールですし、国内FXで提供されているものと同様です。
④ゼロカットシステムの有無
ゼロカットシステムとは、相場があまりにも急激に変動したことでロスカット(強制決済)の執行が間に合わず、口座残高を超える損失が発生してしまった場合に、FX会社マイナス分を負担してくれるという制度です。海外FXの多くはゼロカットシステムを採用していますが、国内FXでは見当たりません。
⑤投資家保護の体制
投資家保護については、金融庁の監督・指導に基づいて国内FXでは「信託保全」や「自己資本規制比率」などといった対策が打たれており、FX会社が経営破たんした場合も投資家が不利益を被らないような配慮がなされています。海外FXは金融庁の管轄外であるため、国内FX比較すると投資家保護が十分とは言いがたいのが現実です。

海外FXのメリット・デメリット

海外FXのメリットは、やはり国内FXよりも高いレバレッジを効かせてハイリターンを追求できることです。ただし、これはデメリットとも表裏一体で、むやみにレバレッジの倍率を高くすると、大きな損失を被る可能性も高まります。

また、先述したようにNDD (None Dealing Desk)方式を採用しているため、レートの決まり方に関して透明性が高いことに加えて、スリッページが発生するケースも少ないと言われています。

スリッページとは、相場が急変した局面などで希望した価格とはかい離したレートで約定してしまう現象のことです。スリッページが多発すると、スキャルピングのような超短期売買では致命的なアクシデントとなりかねません。

もっとも、NDD方式であることで、DD方式の国内FXと比較してスプレッドの幅が広くなりがちなのは難点であるとも言えるでしょう。国内FXはインターバンクに注文を出す前に自社内で決済できる仕組みになっていますし、引き下げ競争が熾烈なので、スプレッドが相対的に狭い設定です。

ただ、海外FXではゼロカットシステムを採用しているケースが多いことはメリットだと言えるでしょう。一方で、海外FXは投資家保護に関する対策が事業者によってまちまちであることもデメリットと言えるでしょう。口座を選ぶ際には、万一の場合の保護策についてもチェックする必要があります。

海外FXの口座選びで気をつけることは? 

海外FXの口座を選ぶ際には、しっかりと事前に確認しておくべき項目がいくつか存在しています。その一つは入出金に関することで、日本円で入金できない事業者もあるので注意しましょう。また、海外の一部の事業者では出金への対応が不誠実でトラブルになっているケースも見受けられます。

先で触れた投資家保護の仕組みも含めて、事業者の信頼性もインターネット上に飛び交うユーザーの間での評判などを参考に、慎重に見極めたいところです。その意味でも、日本に拠点を構えている海外FXの事業者は比較的安心できると言えるでしょう。

魅力的な事業者が見つかれば、海外FXの口座開設はさほど難しいものではありません。日本語対応を行っている事業者も存在していますし、インターネット上では口座開設をサポートしているサイトも見つかります。

まとめ

金融庁の監督・指導のもとで運営されている国内FXに対し、その管轄外の海外FXは最大レバレッジに関する制限もありませんし、ゼロカットシステムのように国内FXにはないメリットも得られます。

とはいえ、相対的にスプレッドの幅が広いケースが多く、事業者に対する信頼性にもばらつきがあるのも確かです。海外FXの取引を行う際には、くれぐれも慎重に事業者を選ぶようにしましょう。