FXの取引で重要なカギを握る相場の読み方・予測法をわかりやすく解説!

外国為替相場とは、異なる通貨を取引する際に適用される交換比率のことです。交換比率(外国為替レート)は、需要(買い手)と供給(売り手)のバランスによって決まり、日々刻々と変化しています。

そして、様々な要因が需要と供給の関係に影響を及ぼしています。為替相場の変動要因を知り、目の前の相場の動きと関連づければ、今後の展開を予測することが可能です。

外国為替市場(FX)と株式市場の違い

外国為替市場と株式市場は、どちらも買い手と売り手の綱引きによって、つねに相場が変動しています。しかしながら、似ているように見えても、両者には大きな違いがあります。

まず、外国為替と株式では取引の方法が根本的に異なっています。FXでは、売買に関わる当事者同士が価格や取引量について交渉する「相対取引」の形式が用いられています。

FXにおいては、FX会社とトレーダーが取引の当事者です。FX会社が提示しているレートを見て、その条件で買いたい(売りたい)とトレーダーが思えば注文を出し、取引が成立します。

これに対し、株式市場は「市場取引」という形式になっています。市場(取引所)に注文を集めてそれぞれを付け合わせる作業が行われ、すべての売り手と買い手の意向が一致する均衡価格で取引が成立するというものです。

そして、外国為替における為替レートが2つの通貨の交換比率であるのに対し、株式における株価とは、個々の銘柄(企業)の価値を表しています。為替レートは2つの通貨の力関係によって決まりますが、株価に最も大きな影響を与えるのは企業の実力(業績や財務、将来性など)です。

外国為替と株式は、政治経済の情勢が市場全体に影響を及ぼすという点においては共通していると言えるでしょう。もっとも、その波及の仕方には違いが見られ、相場の読み方も変わってきます。

たとえば為替相場では、新型コロナウイルスの感染が一気に拡大していった局面のように地球規模で先行きが不透明な情勢になると、基軸通貨で世界の広範の地域で使える米ドルを買う動きが活発化しがちです。その結果、多くの通貨の価値が米ドルに対して低下します。

一方、株式相場では、新型コロナウイルスの世界的なパンデミックが発生した際に、世界中の株価がいっせいに急落する現象に見舞われました。為替市場では2つの通貨のどちらかを買う動きが顕著になるともう片方が売られることになるのに対し、株式市場では個々の企業の業績に関係なく売り一色になることもありうるのです(その逆もあり)。

為替相場の読み方とは? 予測する際のポイント

では、こうした株式市場との違いを踏まえたうえで、為替相場の先行きはどのように予想すればいいのでしょうか? 先に述べたように、2つの通貨の力関係を分析するのが基本で、併せて世の中の動き(政治経済の情勢)も観察する必要があります。

このうち、2つの通貨の力関係については後述する「為替相場の変動要因」を知れば、どのように考えればいいのかがイメージできるようになるでしょう。政治経済の情勢については、通貨の発行国はもとより、世界的な動向にも目を向けることが大事です。

さらに、為替相場は特定のトレンド(方向性)を示しながら推移しやすいことも念頭に置きましょう。トレンドは、①上昇、②下落、③横ばい(もみ合い)の3つのパターンに分類できます。

①と②はその言葉の通りで、小刻みには上下動を繰り返しながらも上昇(もしくは下落)傾向を強めていくという動きです。③は、ほぼ一定の値幅内で上がったり下がったりを繰り返しながら膠着状態が続くというパターンです。

③において値幅の上限を大きく上抜いた場合は、上昇トレンドに移行した可能性が高まります。逆に下限を大きく割り込んだ場合は、下落トレンドへの転換が示唆されます。

ただ、外国為替市場では地球の自転とともにリレー形式で24時間帯制の取引が続いており、どの地域の市場がオープンしているのかによって、トレンドに変化が生じがちであることにも留意すべきです。たとえば、東京市場では米ドル/円相場で米ドル安・円高傾向が顕著になっていても、その日のロンドン市場ではもっぱらユーロ/米ドルのほうに取引参加者の関心が向けられ、米ドル/円相場はほとんど動かないといったケースも見受けられるのです。

このように、時間帯における変化も外国為替市場の特徴だと言えるでしょう。東京市場なら日本円や中国人民元、ロンドン市場ならユーロや英ポンドといったように、各マーケットに馴染みの深い通貨のレートがそれぞれの時間帯において動きやすくなり、逆に馴染みの薄い通貨のレートがあまり動かないというパターンがうかがえます(ただし、馴染みのない通貨でも大きな話題がある場合は別)。

為替相場の変動要因とは?

続いて、外国為替相場の変動要因を整理してみましょう。まず、貿易などの実需が及ぼす影響は低下してきており、今は世界的な投資行動が相場の流れを支配していると言えます。

そして、そういった投資行動に影響を及ぼすのが通貨発行国や世界の経済情勢です。主要国の経済指標が発表された直後に為替相場が大きく動きやすいのがその象徴でしょう。

また、経済と密接な結びつきのある金利や株式市場の動向にも為替相場は敏感に反応しやすいと言えます。米国株の上昇基調が強まったり、米国が利上げに踏み切ったりした場面では、外国為替市場でも米ドル買いが活発化しやすいのがその一例です。

ここまで挙げてきたものは、ファンダメンタルズ要因と呼ばれています。ファンダメンタルズの直訳は「経済の基礎的条件」で、要は経済環境のことを意味しています。

一方、為替相場はファンダメンタルズだけでは説明しづらい動きを示すケースもあります。たとえば、過去の歴史的な高値の付近まで上昇しても、それを超えられずに反落してしまうというパターンを繰り返すという現象がよく見受けられます。

過去の高値を意識している投資家が多く、「今回も突破は無理だろう」という心理が働くことがその要因かと思われます。為替チャート上における過去の高値や安値などが相場に影響を及ぼしているわけです。

そういったものはテクニカル要因と呼ばれています。ちなみに、今回も無理だと大半の投資家は思っていたにもかかわらず、あっさり過去の高値を突破してしまった場合には、にわかに強気になる投資家が増えて、上昇トレンドが顕在化しがちです。

FXの相場予測に役立つ情報

今後の為替相場の推移を予想するうえでは、FX会社が提供している情報サービスが役に立ちます。経済指標カレンダー、為替ニュース、FXレポート、リアルタイム為替チャートなどがその主要なメニューです。

経済指標カレンダーはその名の通り、主要国の重要な経済指標が発表される日程を一覧表にまとめたものです。為替ニュースはレートの変動に結びつきやすい話題を厳選して速報しており、そういった情報をプロが分析して考察をまとめたのがFXレポートです。

リアルタイム為替チャートは、トレードに必須と言っても過言ではありません。過去から現時点におけるまでの為替相場の推移を確認でき、様々なテクニカル指標を併用すれば、今後の展開を予想できます。

まとめ

為替相場の先行きを予想するためには、2つの通貨の力関係や経済情勢を分析することが求められてきます。そう聞くと難しい作業のようにも思われますが、FX会社が提供している情報サービスを活用すれば、自分なりの予想を立てることは意外と難しいものではありません。

まずは情報サービスをあれこれ利用しながら為替相場の動きを観察し、どういった話題に外国為替市場がどのような反応を示したのかを確認してみるといいでしょう。こうした作業を繰り返していくうちに、自然と自分なりの“相場観”が養われていきます。