為替レート一覧からどんなことがわかる? その見方についてわかりやすく解説!

為替とは、現金を直接やりとりせずに決済する手段のことで、通貨が異なる海外の国々と決済を行うのが外国為替です。海外との決済では、通貨の交換が不可欠となってきます。

その際に適用される交換比率が外国為替レートです。外国為替レートの見方や外国為替相場の変動要因などについて、ビギナー向けにわかりやすく説明します。

為替レート一覧の見方を教えて! Bid とは? Offer(Ask)とは?

FXの取引口座の為替レート一覧を見ると、いずれの通貨ペアにおいても2つのレートが並んで表示されているはずです。これら2つは、Bid(売値) とAsk(買値)で、後者はオファードレートとも呼ばれています。

Bid(売値)とは、通貨Aを売って通貨Bを買いたい投資家に提示しているレートです。
たとえば米ドル/円のBid(売値)が105円45銭なら、1米ドルを105円45銭で売れることになります。

これに対し、Ask(買値=オファードレート)は通貨Aを買って通貨Bを売りたい投資家に提示しているレートです。米ドル/円のAsk(買値)が105円55銭なら、1米ドルを105円55銭で買えることになります。

もしも、これらの提示レートが変わらないうちに米ドルを105円45銭のBid(売値)で売り、即座に105円55銭のAsk(買値)で買い戻したらどうなるでしょうか? 1米ドル当たり10銭の価格差があるので、仮に10万通貨単位の取引を行っていたら、1万円の損失が生じる計算になります。

Bid(売値)とAsk(買値)の間にはこうした価格差が設けられており、取引に応じる投資家側が支払うコストとなっています。これがスプレッドと呼ばれるものです。

スプレッドはFX会社や証券会社によっても異なっていますし、通貨ペアによってもかなりの違いが見られます。グローバルに流通量が多い通貨とのペアはスプレッドの幅が狭く、流通量が限られているものは高めに設定されています。

為替レートが変動する要因とは?

FX会社から提示されるBid(売値)とAsk(買値)には、グローバルな外国為替市場におけるリアルタイムの取引が大きな影響を及ぼします。金融機関(銀行)同士が互いに資金を融通し合うインターバンク市場において形成された価格をもとに、各FX会社や証券会社は独自のBid(売値) とAsk(買値)を提示しているのです。

また、銀行はインターバンク市場における相場をもとに、商社をはじめとする輸出入業者や個人を相手とする対顧客市場のレートであるTTM(対顧客電信相場仲値)を決定します。そのうえで、その通貨を買いたい顧客にはTTS(対顧客電信売相場)、売りたい顧客にはTTB(対顧客電信買相場)と呼ばれるレートを提示します。

一方、インターバンク市場に参加している銀行、顧客からの注文を仲介する傍ら、自分たちが利益を得るためのディーリング(自己売買取引)も行っています。つまり、FXを取引している個人投資家と同じように外国為替市場に投資しているわけです。

こうした投資行動は、外国為替相場の変動に大きな影響を及ぼしています。では、彼らは何を頼りに投資の判断を行っているのでしょうか?

その一つが2カ国間の金利差です。たとえば、A国が利上げを実施してB国よりも金利が高くなれば、より大きな利益(利息)を期待できるA国の通貨が買われてB国の通貨が売られる動きが活発化しがちです。

金利差のみならず、株式市場の情勢なども影響します。A国のほうがB国よりも株価の著しい上昇が期待できそうなら、やはりA国の通貨が買われてB国の通貨が売られることになります。

しかも、実際に利息や株価の値上がりを求めて資金を動かす投資家が存在する一方で、そういった行動が顕著になると予想し、それに伴って生じる為替相場の変動で利益(為替差益)を得ようとする投資家も出てきます。

こうした動きが連鎖していけば、為替相場はいっそう変動しやすくなると言えるでしょう。そして、金利や株価は経済情勢(景気)と深く関係しています。

景気が拡大していれば企業業績も追い風となりがちで、株価もおのずと上昇しやすくなります。あまりにも好景気が続いて物価の上昇が懸念されるようになれば、中央銀行は徐々に利上げを実施していきます。

各国の中央銀行は景気の過熱や物価の上昇が見られると、金融引き締め(利上げ)を実施します。逆に景気の悪化や物価の下落が進むと金融緩和(利下げ)を実施し、巷の金利も低下します。

したがって、外国為替市場も金利や株式市場の動向などを通じて為替レートの変動に結びつく各国の景気を注視しているということです。米国の「雇用統計」をはじめとする主要国の経済指標が発表されると為替相場が大きく変動することがあるのは、こうした関連性があるからです。

他方で、経済情勢よりもこれまでの相場の推移をもとに今後の予想を立てるテクニカル分析を重視する投資家も存在します。彼らはチャートの動きやテクニカル分析指標から売買方針を決めるわけですが、その際によく注目するのは過去の高値や安値です。

たとえば、過去につけた高値を突破できそうでそれを果たせないという攻防が何度か繰り返されていて、目の前の為替相場がその水準に迫っていたとしたら、「今回も無理だろう」との思惑が投資家の間で働きがちです。つまり、高値付近で反落しやすくなるわけですが、意表を突いて突破すると、今後は強気が大勢を占めるようになって続伸しやすくなります。

まとめ

為替レート一覧には、FX会社や証券会社が取り扱っている通貨ペアのリアルタイムのレートが提示されています。そして、いずれの通貨ペアにおいても必ずBid(売値) とAsk(買値)の2つが表示されているものです。

これらのレートは、自分自身も含め、世界中の投資家が金利や株価、経済情勢などを踏まえて行動を起こす「投資」によって変動します。特に近年は、貿易などの「実需」よりも「投資」が及ぼす影響のほうがはるかに大きいと言えるでしょう。