FXの複利運用とは? そのメリットと注意点、運用のコツについて解説!

複利運用とは、運用によって得られた収益を当初の元手に上乗せし、再投資を繰り返していくことです。ここでは、そうすることでどのようなメリットがもたらされるのかについて考えてみましょう。

FXでも複利運用は可能? 単利運用との違いは?

増えたお金を上乗せして再運用する複利運用と言えば、定期の預貯金を連想するかもしれません。しかし、預貯金の利息をはるかに凌ぐ利益を期待できるFXなら、より有利な複利運用が可能となってきます。

新たに増えたお金も次々と再投資に回していく(働かせる)複利運用に対し、増えたお金はそのままプールしておく(休ませる)のが単利運用です。最初の投資額が同じだった場合、両者の間にはどのような差が生じるのかについて、具体例で比較してみましょう。

わかりやすく比べるために、当初の投資額は100万円で、年率5%の利益が着実に得られたという前提でシミュレーションを行ってみます(投資において着実に一定の利益が得られるという保証はありえません)。

増えた利益を再投資に回さない単利運用の場合、10年後に手にする金額は150万円です。これに対し、複利運用では9年目に150万円を突破して10年後には約162万円に達する計算となります。

単利運用と複利運用では、期待できる利益が大きければ大きいほど、費やす時間が長くなればなるほど、軽視できない違いが生じるのです。しかも、先述のシミュレーションにおける複利運用は、1年に1回のペースで利益を再投資に回していく設定になっています。

FXのスワップポイントは日々得られるので、もっとこまめに再投入していけば、より複利運用の効果はアップすることになります。

FXで複利運用を行うメリットとデメリット、注意点とは?

FXで複利運用を行うメリットは、すでに述べてきたように「より有利に増やすこと」を追求できる点にあります。期待できる利益の大きさにもよりますが、複利運用が単利運用に対して特に大きな効果を発揮するようになるのは、概して10年以上の歳月が経過してからのことです。その頃から複利運用の資産形成曲線は急角度で上昇し、運用に充てる元金の増加に伴って得られる利益も膨らんでいます。

ただし、FXのスワップポイントは長く同じ水準の金額が得られることが約束されたものではありません。通貨を発行している国々の金融政策が見直されればその影響を受けますし、得られたスワップポイント以上の為替差損が発生する可能性も考えられます。コンスタントに利益を得て再投資に回すことができれば複利効果を期待できるものの、損失を被ると計算に狂いが生じる結果となります。

加えて、複利運用は長期のスタンスが前提となってくるので、元金は長く投じたままの状態となり、他の用途に充てることはかないません。元金のみならず、得られた利益にも手をつけることができないので、余裕資金で取り組むことが大原則です。

複利効果を活用して運用するコツとは?

では、為替差損のリスクを軽減しながらFXで複利運用を実践する方法はないのでしょうか? 積立投資によって“時間分散”を図るのがその一手だと言えそうです。

積立投資とは、毎月や隔月、半年に一度などといったように、定期的に一定額の資金を投入していくという手法です。こうして資金の投入時期を分散することで、相場の変動に伴って生じる損失を軽減します。

なぜなら、毎回一定額を投じるため、相場が高値圏にある局面では少なめに買い付け、安値圏にある局面では多めに買い付ける結果となり、平均単価が抑えられるからです。これは、ドル・コスト平均法(定額購入法)と呼ばれています。

また、こうした“時間分散”とともに、ある程度の相場変動を踏まえて証拠金を多めに預けておくことや、レバレッジの倍率を低めに抑えておくことも大切です。含み損が膨らむと、スワップポイントを再投資したとしても、一方では証拠金が減少してしまうので、複利運用が上手く機能しません。さらに損失の拡大が予想される局面では、損切り(損失の拡大を防ぐための見切り決済)を行うことも求められてきます。

さらに、いずれのFX会社、証券会社で複利運用を行うのかも重要なポイントです。同じ通貨ペアであっても、個々に提示しているスワップポイントに違いがあるので、できるだけ高いところを選ぶのが基本となります。

なお、複利運用で元手を2倍にするために必要となる年数については、「72の法則」を用いれば簡単に計算できます。それは、「72÷年利=元手を2倍にするために要する年数」という計算式です。年率5%なら12.4年、8%なら9年、10%なら7.2年となります。

まとめ

再投資を繰り返していくことで、利益が新たな利益を生む原資となる複利運用は、効率的にお金を増やすのに有効な手段です。そして、その効果を大いに発揮させたいなら、長期投資が原則となってきます。

預貯金の利息をはるかに上回るスワップポイントを期待できるFXの場合、特に有利な複利運用が可能となってきます。ただし、為替差損を被る可能性もあるだけに、“時間分散”を心掛けたり、必要に応じて損切りを行ったりといったような対策も求められてきます。